石巻から世界へ発信!青沼電器が作る打楽器~アルコ・カホン~
アリティーヴィー伊セ徹です。
今回は石巻市の音楽シーンを40年以上にわたり牽引し続けてきた、
青沼電器商会の青沼義郎さんに会ってきました。
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石巻市を中心にアマチュアからプロのライブやイベントなどでPA(音響設備・ミキサーなどのオペレーション)を行う他、リハーサルスタジオを2つ持っています。
石巻のミュージシャンのほとんどが、青沼義郎さんにお世話になっていると言ってもいいほど、石巻の音楽シーンを語る上で重要な人物です。
現在は、世界に通用する打楽器アルコ・カホンを製作しています。
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そんな彼が、カホンというペルー発祥の打楽器を製作するようになったのは13年前。プロのミュージシャンが石巻でライブを行う時にPAで参加。その時に持ってきていたカホンを観たのがきっかけだったそうです。
当時はカホンという名前も知らず、その演奏を見た時「こんな四角い箱からなんて音がするんだ!」と衝撃を受けたそうです。
その後カホンをいくつか購入し独自で研究。始めは売る目的ではなく、自分で良い音がするカホンを作ってみたい!と製作を行いました。
試行錯誤しながら何台かを完成させた時、奥様にネットオークションで売ってみたら?とアドバイスを受けました。出品すると直ぐに反応が!!
それを機に今度は娘さんがHPを立ち上げてくれました。そこでネット販売を開始!!!
そして購入したプロのミュージシャンから支持を受け、一つ一つ手作りで作られたアルコ・カホンは、その音の良さから口コミで注目を集めるようになりました。
その評判は海外まで広まり、ある時はLAのミュージシャン:マイケル・フィッシャーさん(パーカッショニスト)からアルコ・カホンの発注を依頼。
すると2003年公開になったディズニー映画「ファインディング・ニモ」のサントラでアルコ・カホンが使用。
現在では全国展開を行っている総合楽器店 島村楽器さんと提携。ネット販売だけじゃなく楽器店でもアルコ・カホンが購入可能になったのです。
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順調に生産を増やし軌道に乗った頃3・11が起きました。
青沼さんたちは無事でしたが、店の1階は滅茶苦茶になりました。
これまでも一人で製作を行ってきたカホン作り、また1から始めれば良い!
震災後3月下旬から製作を開始。4月には出荷も行ったそうです。
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(青沼電器商会のスタッフ。右がお母様・左が妹さん)
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現在は震災支援としていくつかの団体と手を組み、瓦礫の1部を使用したカホンを製作。これは3・11を忘れないようにと言う取り組みと、売り上げの1部を義援金にすることが目的で作られています。
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(思材と呼ばれるカホンに使用される瓦礫)
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(製作中の震災支援カホンの裏側)
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(覗くとカホンの柱に瓦礫が使用されている。)
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(震災支援カホンに付いているマーク)
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被災地石巻から世界に発信するアルコ・カホンの音!
興味のある方は是非問い合わせてみて下さい。
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問い合わせ
カホン工房アルコ
青沼義郎
〒986-0824
宮城県石巻市立町1-2-17
TEL&FAX 0025-94-7572
E-mail:arco@hi-ho.ne.jp
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Sun
May,2012