「光に向かって」~自立支援シンポジウム~
こんにちは!!
おなつでございます。
今回は3月8日に開催された
『第五回 自立支援シンポジウム「光に向かって」』
に参加した様子をお伝えします。
このシンポジウムは[一般財団法人 連帯 東北・西南 RENTAI TOHOKU-SEINAN」の主催で開かれました。
代表理事の佐多保彦さんは医療機器関係の仕事をしており、東日本大震災のあった3月11日はアメリカ・カリフォルニア州にいたそうです。
テレビで凄まじい地震と津波の映像を見て唖然とした佐多さんは「日本に戻り自分の目で確認しなければ」という思いから、その直後の3月31日に行動を始めました。
初めは自分の取引先などである岩手県大船渡市の病院や陸前高田市の県立高田病院などを慰問に訪れ、その後、数多くの沿岸地域を周り、カレーの炊き出しを行なったんだそうです。
炊き出しを受け取る多くの被災者の方々を間近で感じた佐田さんはこんなことを思います。
「・・・被災されて家族や家財をなくされた方々にもう一度しっかりした自尊心と自立の精神を持って立ち上がっていただく事こそが私が一番貢献できるボランティアワークではないか・・・!」
その強い思いが佐田さんを動かしました。
2011年5月12日「連帯 東北 RENTAI TOHOKU」を設立。
岩手県一関市に拠点を置いた「連帯 東北 RENTAI TOHOKU」は、
東日本大震災で被災された方々に対して雇用の促進を図り、被災地・被災者の自立支援を行なうことで今回の震災からの復興および地域の発展に力を注いでいます。
現在でも、沿岸地域各地でカレーイベント「ともだちカレー」を開催し、多くの方から好評を得ているんだそうです。
そんな「連帯 東北 RENTAI TOHOKU」の行動指針は宮沢賢治の「雨ニモマケズ」
この心意気をさらに形にするため、「東北」だけではなく「西南」日本各地で活動を行なっていくという意味で、
「連帯 東北 RENTAI TOHOKU」から
「連帯 東北・西南 RENTAI TOHOKU-SEINAN」に改名をしたんだそうです。
佐多さんはとても勢いのある方で、参加した私も非常に感銘を受けました。
さて、シンポジウムは「鎮魂の祈り」から始まり、神・仏・クリスチャン・イスラムと各宗派のお祈りをそれぞれ捧げていました。
このように同じ場所で4つの宗派のお祈りを行なうことができるのは日本くらいではないでしょうか。
きっと多くの外国人は驚く光景だったと思います。
さて、シンポジウムではパネリストのSYED Tahir(セイエド・タヘル)さんが被災地での4年間の活動を詳しく説明してくださいました。
また、とても印象に残っているのが岩手県立大槌病院の医院長 岩田千尋先生の講演です。
スクリーンに映し出されるたくさんの当時の写真を見ながら、お話を聞いてると、とても胸が苦しくなりました。
火のついた船が病院の側まで流れてきたという話にとても衝撃を受けました。
岩手県立大槌病院は平成28年の開院を目指して現在仮設の診療所で診察を行なっているんだそうです。
続いては「あしなが育英会東北事務所」林田吉司所長の講演「震災孤児の現状」が行なわれました。
震災で両親や家族、住まいをなくし、仮設住宅や親戚のお家などで
伸び伸びと生活することができず、遠慮がちな生活している子どもたちが今なお存在していると林田さんは言います。
そんな子どもたちが少しでもいきいきとした輝きを取り戻して欲しいという思いから”レインボーハウス”を建設しました。
ここでは、子どもにスペースを与え、子どもたちそれぞれのスペースで活動をすることができるんだそうです。
少しでも早く多くの子どもたちの心のケアが進むこと、そしてまた、全力の笑顔で笑える日が来ることを心から祈っています。
震災発生から4年。
今なお、つらい思いをされている方が大勢います。
その一方で、そんな方々の心の復興に向けた支援している方も大勢います。
今回このシンポジウムに参加して、私も微力ながら何か力になれることはないかと、改めて考えさせられた1日になりました。
記憶を風化させないために、何よりもまずは多くの人が【3.11】という言葉を忘れずにいることが大切なのではないでしょうか。
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記事:おなつ
【連帯 東北・西南 RENTAI TOHOKU-SEINAN】
URL:http://www.rentaitohoku.org
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Thu
March,2015