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つながりを大切に、恩返しをしていきたい!地元住民に愛される老舗紙屋さん

アリティーヴィーのモリカワです。

2011年3月。東日本大震災当時、私は塩竈市役所に避難していて、両親のいる第一中学校とを行ったり来たりしていました。

当時、そのお店の前を通った時、スタッフの方がお店の中から一生懸命泥をかきだしている姿を何度か見かけました。あれからどうしているだろうと思い、震災からもうすぐ3年目になる今、お店を訪ねてみました。

 

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市川紙店。明治35年の創業から、代々紙屋を営んできた老舗商店です。

 

 

小学生の頃より、模造紙や工作に使う紙類、画用紙などを買いに何度か来たことがある、私にとってもなじみのあるお店です。

 

 

迎えてくださったのは代表取締役の市川弘子さん。

震災時、塩竈市の中でもいち早く動き出したのがこの本町商店街だったのを私も覚えています。

 

「父親の誕生日が4月1日なんです。だから、なにがなんでも必ずその日に店をオープンさせようと。それを誕生日プレゼントにしたくて」

市川さんはそう話しながら、壁に掛けてある写真を見せてくださいました。震災直後の様子です。

 

 

紙屋にとって、水に濡れてしまった商品は、もう使い物になりません。使えるものを必死に選り分け、床に広がった泥や海水をかきだすために什器類をすべて外に出し、約一週間、スタッフ3人で必死に片づけをしたといいます。

 

そんな、何もかもが混沌としている状況でもお客さんは来たのです。

「お客さんと言っていいのかどうか・・・店を開ける前から何人かいらして、契約書はないか、とか、ボールペンがほしいとか。」

一番印象に残っているのは、「のしが欲しい」といっていらしたお客様でした。

ご主人が津波で亡くなったあと、その弔辞の際の「のし」を探しているということでした。

何もかもが散乱として整理できていない状態でしたが、なんとか必要なものをかき集め、渡すことができたといいます。

必要としている方がたくさんいるのだということを強く感じ、片づける手に一層力が入ったそうです。

熊本、長野、三重、、、全国から来てくれたボランティアの数は100名近くにのぼりました。

 

そして2011年の4月1日。震災から21日目。

当初の目標通り、そして、お父さんへの誕生日プレゼントとして「店舗再開」をプレゼントすることができたのです。

 

震災から3年たった現在も、まだまだ昔(震災前)のようには戻ってはいないと話す市川さん。

海水に浸かって錆びてしまい、どんなに強く引っ張っても開かなかった引出しは、最近になって、ようやく明けることが出来たそうです。そこには、いまだにあの時の泥が残っていました。

 

 

 

「あのとき、何もない状態でも、みんなが助け合って、再開することができた。このつながりを大事にしてこれから恩返ししていきたい」

 

塩竈市で地元の人たちに愛される市川紙店。

自慢の手すきの和紙と、市川さんお手製の飾りが店内を彩ります。

訪れるお客さんを、看板娘の愛梨ちゃんと市川さんやスタッフの皆さんの気さくな笑顔が迎えてくれますよ。

 

 

 

 

 

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有限会社 市川紙店

宮城県塩竈市本町2番15号

TEL:022-362-3948

FAX:022-365-5732

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Sun

December,2013

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